階上岳山頂(約739.6m)。岩手県との県境です。岩手県側には北上山脈を眺めることができます…できなかったけど。

山頂からの眺めは素晴らしく、陸中から下北までの海岸線や、八戸市街、岩手の山並みの眺望は壮大。太平洋から昇る朝日や八甲田連峰に沈む夕日など、美しい自然を満喫することができます。夏はもちろん、冬のハイキングも楽しめるため、四季を通じてたくさんの登山者が訪れます。
結構人がいました。人気ですね。
三陸復興国立公園階上岳頂上(平成25年5月24日指定)

三陸復興国立公園階上岳。

裏面碑文…『ここ階上岳は、そのなだらかな山容が牛が寝ている姿に似ていることから「臥牛山(がぎゅうざん)」と呼ばれ、町内外の学校の校歌で歌われるほど、この眼下に広がる景色に暮らす人々にとって古くから親しまれている山です。平成23年3月11日、東日本大震災が発災。この地震による揺れと大津波は三陸沿岸の人々の生活そして自然に、大きな被害と影響をもたらしました。この災害からの復興を目指し、自然の恵みと脅威、人と自然との共生により育まれてきた暮らしと文化が感じられる国立公園として、平成25年5月24日に階上岳も三陸復興国立公園に指定されました。豊かな自然を守り育んできた先人たちの思いを胸に、今を生きている私たちと、そしてこれから未来を切り開く子どもたちが、より一層ふるさとへ愛着と誇りをもち、尊敬し自慢できる山として、この階上岳を後世に守り伝えていきます。平成28年8月11日(山の日)建立者階上町長浜谷豊美。寄贈・施工者(株)泉山石材グループ、いずみホール、(有)森工務店』

種差海岸階上岳県立自然公園階上岳。

裏面碑文…『階上岳は北上山系の北端に位置し、青森県南では唯一高い山岳で標高740メートルで、また当地方では牛の寝ているような姿から臥牛山とも愛称されています。階上岳は眼下に広がる階上海岸及び種差海岸の景観を一望できる地域であって植物の種類も豊富で400種程あり、なかでも野生のつつじと白樺が群生し、みごとな自然のコントラストをみせてくれます。また、かもしか、むささび等も生息し、野鳥では特にウグイスが多く、鳴声がきれいであるとされております。このように自然公園として高く評価され今回階上海岸を含め、名称を種差海岸階上岳県立自然公園とあらため指定された。この指定を記念し、ここに記念碑を建立する。指定年月日昭和49年10月3日、施工者階上村長荒谷定蔵、階上種市岳観光開発促進協議会会長、八戸市長秋山皐二郎、昭和51年3月31日建立』

八戸市街、蕪島、葦毛崎展望台、種差天然芝生地などが見えるようです。
っていうかつつじゼロ。
天気はとても良かったのですが、遠くまではちょっと見えにくい感じでした。
『青森の伝説』によりますと、「昔、階上岳と、岩手県九戸郡にある久慈平岳(706m)とが背くらべをした。階上岳の頂上から久慈平岳の頂に、長い樋をかけ渡し、それに水をそそいだところ、水は久慈平岳の方へ流れて行った。そこで久慈平岳の負けになった。くやしがった久慈平岳は、階上岳が知らない間に、馬の沓を樋の下におしこんだので、水はどちらへも流れず、この勝負は引き分けになった。馬の沓から久慈平という地名が起こったという。」という伝説があります。
階上岳山頂…『階上岳は山全体が一つの「大きな岩」でできています。この「大きな岩」は「恐竜が歩き回る時代」に地下深くで大量のマグマがゆっくりと固まった岩です。周りの岩よりも軽いので徐々に浮かび上がり地表へと現れ山となりました。階上岳の大きな岩は「ごま塩のおにぎり」のような岩肌です。触るとザラザラし、崩れてバラバラになった白い粒・黒い粒を岩の下や登山道、沢の川底などでよく見かけます。』※1=花崗閃緑岩。地下深くでマグマが固まった岩 ※2=前期白亜紀、約1億2千万年前 ※3=地下5km ※4=マグマの成分である鉱物が固まった結晶。石英、長石、黒雲母、角閃石・Mt.Hashikamidake Peak…『Mt.Hashikamidake is actually one large "rock"(※1).This rock began as a large amount of magma that slowly solidified deep underground(※2) during the age of the dinosaurs(※3).Since it was lighter than the surrounding rocks,it gradually rose and appeared on the surface,and became a mountain.This "large rock" resembles a rice ball seasoned with black sesame seeds and salt,because it is gritty to the touch and common to see crumbled white and black "grains"(※4) scattered under rocks,on mountain trails,and on river bottoms.』※1=Granodiorite:Magma that hardened deep underground ※2=5km underground ※3=Early Cretaceous,about 120 million years ago ※4=Crystals made up of the solidified components of magma:Quartz,feldspar,biotite,and hornblende
種差海岸階上岳地域指定の変遷…『【昭和28年6月】種差海岸県立自然公園が指定される(青森県八戸市蕪島~大久喜)【昭和30年5月】陸中海岸国立公園が指定される(岩手県普代村~釜石市、昭和39年及び46年に拡張)【昭和49年10月】種差海岸県立自然公園が階上海岸・階上岳まで拡張され、種差海岸階上岳県立自然公園へと改称【平成22年10月】環境省が公表した国立・国定公園総点検事業での評価において、種差海岸階上岳地域が陸中海岸国立公園と一体のものとして拡張候補地に選定される【平成23年3月11日】東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)発生【平成24年5月】環境省による三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興のビジョンにおいて、三陸沿岸の自然公園を段階的に国立公園として再編成する方針を公表【平成25年5月24日】陸中海岸国立公園に種差海岸階上岳県立自然公園を編入し、三陸復興国立公園が創設される。』

鳥居があります。
階上岳龍神水へ向かう鳥居です。

西登山口(田代)下山コースでもあります。

龍神水は階上岳山頂から南へ約100mほど岩手県側に向かって下りた場所にあります。鳥屋部字行人36-3という住所であり、かつては行者が修行をした聖地であったと思われる場所です。

登山道両脇につつじ。

階上岳龍神水。
山頂付近にありながら泉がこんこんと湧き出る大変珍しい名水です。
龍。

結構皆さん飲んでいますが自己責任です。かつては登山者や観光客によって飲用されてきました。

私たちの名水「階上岳龍神水」…『「岳大明神」は、山形県鶴岡市の善宝寺にある龍神の分身といわれ、雨と水の神で、日和乞いや雨乞い、地鎮や風鎮、豊作加護、悪魔払いに信仰されてきた。この龍神水は、山の頂上付近の湧水としては珍しいもので、四季を通して登山者、参拝者ののどをうるおしている。平成元年3月20日「私たちの名水」として、知事の認定を受けた。(自然湧水)。所在地:青森県三戸郡階上町大字鳥屋部字行人三十六の三番地。階上町』

龍神鳥居。

龍神の石殿。かつて修験であった階上家(階上大蔵家、八戸市妙在住)が建立したもの。山形県鶴岡市は龍沢山善宝寺の貝喰の池に祀られている龍宮龍道人龍王と戒道大龍女を分霊したもので、龍神の分身であり、雨と水を司る神様です。海上安全・豊漁・豊作の神として漁師や農民から信仰され、毎年旧5月19日に御縁日を催し神楽として伝承。


ってことで再び山頂に戻ってきました。以上です。気軽に来れる場所でいい山ですね。



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