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青森県八戸市大字是川字雲畑。是川天狗沢かと思ったのですが雲畑でした。ほぼ変わりませんが。東に面して杉木立に囲まれた高所に鎮座。
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天狗沢集落は八戸の代表的民芸品「八幡馬」の発祥地と伝えられる地域です。天狗沢には八幡馬の元祖と伝えられているものが残されているそうです。ちなみに沼館の株式会社八幡馬の八幡馬の解説書には次のように書かれています。『八戸の郷土玩具で最も古く有名なのが八幡馬で、南部の城が根城にあった頃、三戸郡館村の櫛引八幡宮境内の馬場で年に一度流鏑馬の奉納があり、一騎一射の掟でこの日は各地の名人名馬が馳せ参じたものである。是に倣ってきた一鉈一鑿の木彫り馬は今の八幡馬である。陰暦八月十五日の櫛引八幡宮の祭典には、八幡馬・八幡槍・まとゐ(玩具の槍)等参詣者のみやげ品として欠くことのできない郷土玩具である。そもそもの起りは三戸郡是川村天狗沢から始まっている。昔、一人の木工師が旅から流れきて、天狗沢に落着いた。塗り物類を作る傍ら八幡馬を作ったのが最初である。その後、八戸及近郷近在で冬の間の農閑期の副業として作るようになったということである。徳川吉宗の時代であり、今から約270年前のことであるが、盛岡藩は幕府からペルシャ馬を寄贈されている。今でいうサラブレッドであり、天狗山神社に奉納されている馬はむしろサラブレッドに近い。しかし、古い形の八幡馬はサラブレッドにはほど遠い腹のたるんで地面に付きそうな形である。いずれにしてもはっきりと証明できるものはない。』このように天狗沢集落で八幡馬を創始し、継承されてきましたが、他に替わる副業ができたために八幡馬を副業として作る人々はいなくなりました。中でもタバコ栽培の影響が大きかったようです。一番最後まで作った人でも昭和39年頃までであったといいます。
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石碑「天狗山」(大正4年1月24日、納人:若者中、花田良吉)。
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手水舎。奥に見える建物は社務所。
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参道脇の鳥居は里宮です。
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狛犬一基。
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里宮内。写真がボケボケです。
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中央に天狗山神社里宮。
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秋葉社もありました。御祭神は迦具土神。火の神。
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こちらは天満宮。御祭神は菅原道真公。
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参道石段。
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参道石段鳥居。
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周囲に何やら色々あります。
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石仏と墓碑です。
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雨が少し降っていたので細かくは見ておりません。
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更に鳥居。参道石段途中にも色々あります。
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狛犬一対(昭和15年旧6月24日)。
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稲荷社。境内地1坪。
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稲荷社内。
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御祭神は宇迦之御魂神。
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色々納められていました。
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おしら社。境内地1坪。
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おしら社内。
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御祭神はおしら神。
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馬頭観世音もありました。
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その他、このような石も納められています。
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参道石段に戻ります。
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石灯籠一対。ほぼ崩壊していますが。
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石仏。地蔵菩薩に見えますが、千手観音と彫られていますね。紀年銘は昭和12年旧12月吉日。
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社殿が見えてきました。里宮があったのでちょっと焦りましたが、すぐに着きます。
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参道石段を振り返るの図。
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天狗山神社の御祭神は猿田彦大神。例祭日11月23日。
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境内地596坪、拝殿12坪、幣殿4坪、本殿6坪、参集殿6坪。
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社伝によりますと、永仁元年(1293)、是川の清水寺の檀頭、前田孫作が天狗沢に天狗山神社を建立して一族の守護神となしたといいます。藩主から苗字帯刀を許されていた前田孫作は大地主で、所有する田畑や山林は東西南北一里四方に及んだといいます。棟札によりますと正平3年(1348)再建、享保3年(1718)再建、文化14年(1817)再建、天保6年(1835)再建、文久2年(1862)再建。昔は三八地方はもちろんのこと、岩手県北部からも多くの参拝者が訪れて賑わっていたそうです。拝殿には天狗の絵馬数枚と、天狗が履く一枚歯の大きな下駄が数多く奉納されています。
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天狗沢には数百年前から引き継がれてきたえんぶりがありました。どうさいえんぶりであり、糠塚組を師としていました。人材不足により昭和52年で終止符が打たれ、烏帽子や旗は生活館に展示されています。その歴史を辿ると、古くは独立組でしたが、ある時に陣取り争いで中居林組に烏帽子をとられ、再興を糠塚組に願い出て、烏帽子の取り返しに成功したといいます。以来(文化3年)、天狗沢えんぶりは糠塚組の配下となりました。また、下天狗沢では昭和40年代まで麦刈が終わった頃に虫追い行事を行っていました。麦カラ(わら)で男女一対の藁人形を作り、林の中に立て、虫を追い払うまじないです。男は刀を2本差して侍の格好をし、へその部分にムギモチをつけておいたといいます。
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石灯籠一基(文政10年亥12月吉日)。
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石灯籠一基(天保6未年2月23日)。
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狛犬一対(昭和14年10月24日、坂本家内一同)。
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手水石。
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御神木。
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境内社。
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社殿内。高龗社。御祭神は高龗神。境内地1坪。
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中央に高龗神、春日大明神とある他、向って左に山神大神(武内宿禰)、右に布袋尊像なども見えます。
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