
青森県十和田市相坂白上。相坂西端。青森県産業技術センター内水面研究所付近。

白上名水広場。
白上公園は古くから桜の名所として知られており、牛の主をするという伝説を残す池の水は冷たく清冽で、ひっそりと杉の老樹の影をうつしながら湧き続けています。



湧水の周囲は白上名水広場としていくつかの池が造られ、また、周囲を一周できるちょっとした遊歩道もあります。遊歩道の途中には青龍神社も鎮座。



昭和61年度青森県「私たちの名水」認定。
名水は煮沸消毒して御利用下さい。
私たちの名水(青森県知事認定・昭和62年2月27日)白上の名水…『この白上の名水は水量豊かにして、しかも水温が一定しているところから村人の貴重な生活用水として飲料水、防火用水、灌漑用水にと広く利用され、地域の人々に貴重な役割を果たしてきた。また、水が冷たく清く、良好な湧水であることから以前には酒造りの水としても利用されていた。明治34年青森県は相坂川の鮭鱒の遡上が年々減少してきている現状を憂い、魚の豊庫をとり戻すため、この地に水産試験場相坂鮭鱒人工孵化場(現在の青森県内水面水産試験場)を設立した。孵化場には清澄で水量豊富かつ水温が一定していることが必要とされ、白上の湧水はこれらの条件にあっていた。大正5年から、にじます種卵供給地として大きな成果をあげ「相坂孵化場」として全国的に有名である。湧水の歴史的なものについては文献もなく、はっきりしないが縄文土器や石器などが出土したり、昔はエゾ館の竪穴住居跡があり(1573~1592)おそらくは湧水地付近を中心に先住民が住んでいたと思われる。また、白上とはアイヌ語の「しらうい」大きな石のあるところ、また、「しらおい」とは魚のたくさんいるという意味といわれ、いにしえの生活とロマンをかりたててくれる。昭和63年3月25日十和田市』

苔チェック。

池の近くに小祠がありました。中には小さな薬師如来像が祀られています。棟札には「薬師如来」「九月三日例大日、十一月三日遷座祭」とあり、祠主と齋主の名が書かれております。

池。
青森県産業技術センター内水面研究所の前身は青森県水産試験場相坂鮭鱒人工孵化場及び青森県水産試験場相坂養魚場です。明治34年に相坂川の鮭鱒の遡上が年々減少していることから、県は白上の湧水があるこの地に青森県水産試験場相坂鮭鱒人工孵化場を設立しました。大正5年にはニジマス種卵供給地として大きな成果をあげ、相坂孵化場として有名になります。科学交流の一環としてソ連へ鮎の卵をおくり、代わりにオオムリの卵を導入して孵化育成を試みた頃もありました。現在では内水面の試験場として、幻の魚といわれるイトウやヒメマス・ニジマス等の養殖が行われています。

詳しいことは十和田市史下巻第六章「水産業」を参照ください。

見学できるようです!

新型コロナウイルスの影響です。

防疫施設。以上です。



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