八戸市根城四丁目。八戸警察署売市交番の向かい付近。桜木町から根城方面へ向かう国道の上り坂左側に鎮座。
国道104号沿いから少しだけ入った場所にありますが、とても国道沿いとは思えぬような雰囲気があります。
ここにはかつて根城南部氏時代の処刑場があったとされます。
この付近からは人骨が出土したこともあったそうです。

鎮座地的にはそのことにも関係していると思われますが、無縁塚神社に伝えられる由緒としては、寛延(1750)の猪ケガジで亡くなった人を埋葬した場所であるとのこと。
八戸地域では飢饉のことをケガジというそうで(※津軽地方でいうケガツ)、特に寛延2-3年は冷害型の大飢饉で、猪の大発生による農作物への被害も非常に大きく「猪ケガジ」と呼ばれたそうです。数千人という規模の餓死者が出ています。

そういえば根城隅ノ観音にも寛延4年建立の悪獣退散祈願碑がありましたね。特にこの方面の被害が大きかったのでしょう。なお、猪が増えた背景には生類憐れみの令の影響もあったようです。

手水石(明治)。

本殿裏の石碑。読み取れず。もしかしたら裏面だったかも!?

社殿前の建物に色々と祀られています。

お花やお供え物が新しいです。今でもきちんと参拝されている方々がいるのですね。

こちらは馬が彫られております。
一際大きい石碑は寛延飢餓供養塔。梵字キリークの下に「有無万霊等」と刻まれています。
側面碑文「寛延三庚午稔三月十六日 施主 廿三日町 泉沢茂兵衛」。廿三日町の泉沢茂兵衛が建立。
こちらは石仏と思われますが、全体的に布に包まれており、何かは判別できませんでした。

手前には石も祀られています。

観音像。

小祠。

中は空っぽで何かは不明です。



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