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秋田県大館市比内町中野。中野村は鎌倉期から見える郷村名。初見史料は正安3年4月26日。室町期以降は浅利氏領の一拠点。中心集落の背後丘陵上には中世の城館址があります。空濠で区切られた3郭からなる構造を持ち、その1郭を殿館といい、付近には八幡館の小字名も残ります。伝承では秋田氏に逐われるまで浅利勘兵衛頼広が居城。その子長右衛門広行は仙北の横手に逃れ、秋田藩政下で佐竹義宣から鷹匠として召し抱えられたといいます。また、山麓の天台宗全応寺も秋田氏勢力下で曹洞宗寺院に切り替えられたと伝えます。鎮守熊野社ほか、伊勢社、真山社、修験畠山寺、三岳山全応寺(山内村松原補陀寺末寺)が見えます。
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2.5
曹洞宗三嶽山全應寺(全応寺)。
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3.4
3.8
御本尊は釋迦牟尼佛。比内三十三観音霊場第6番札所。
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創建年不詳。はじめ天台宗で大葛金山寺の沢にあったと伝えます。鉱山の推移に伴って金山の集落、現在地へと移転。天正年間に松原補陀寺第10世光室源瑞和尚を勧請して曹洞宗にて改宗開山。
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宝暦年間に火災により本堂・庫裡焼失し、古文書等が失われています。
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子安地蔵尊。
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南無六道能化地蔵願王大菩薩。
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境内には大小4つの池や水琴窟があります。
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カキツバタが咲いていました。
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水琴窟。
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薬師瑠璃光如来かな。
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十三重塔。
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白山妙理大権現。
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白山妙理大権現…『「白山妙理大権現」は加賀、越前、美濃にまたがる霊峰白山の仏神で、曹洞宗の護法神として祭られている。白山妙理大権現と曹洞宗門とは親密なる関係にあり、その因縁譚として最も知られているのが、道元禅師が宋より帰国せんとする前夜の出来事であった。禅師は、運よく入手した祖録(碧岩録)をぜひ日本へ写し帰ろうと思い、夜を徹してその写本に取り組んだ。しかし、写筆は思うようにはかどらず難儀をしていたが、夜も明けんとする時、不思議なことに道元禅師の傍らに白山妙理大権現が現われ、加助を申し出、おかげで無事、碧岩録を写し終え帰国することができたという。後世、この白山妙理大権現と道元禅師との因縁譚が広く宗門に伝わり、一願成就の守護神として今日に至っているものである。三嶽山全應寺34世譱嶽仁鳳代』
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