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三戸郡五戸町兎内。県道15号橋向五戸線。部落の東端。私の古い地図には「八幡宮」とありましたが蒼前神社でした。近くには正一位稲荷神社も鎮座。兎内は五戸川中流右岸の河岸段丘に位置。建久年間、南部光行入封の時、木村与市弟又五郎が居館したと伝える館跡があり、いつ頃か戸来村へ移住したとあり、木村一族最初の頃の拠点であったと見られています。
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兎内のお蒼前様の境内には、かつて6基の鳥居や80~90年の老杉が10本以上並んでいたそうですが、老藤と共に伐採されたそうです。鳥居の紀年銘は昭和8年旧4月8日。
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天保6年、旧社主善右衛門の代に創立されたと伝えます。例祭は4月4日、8月17日。馬の減少と共に参拝者も少なくなったといいます。社殿は4坪程度の小さなもので、鉄の騎馬が守り本尊であり、その馬には「安政六年 仏師辰之介 宮主三之助 世話人中村預介 兎内村中」とあります。最初は木像の馬が本尊として祀られていたそうですが、心ない人によって持ち去られ、24年後の安政になって二世の鉄製による馬が納付されました。大きさは背丈20cm、横25cm。木馬の奉納者は平福松(昭和11年旧4月15日)。神社名を記した板は部落有志の寄進で昭和8年旧4月8日。その他奉納絵馬があります。宮主三之助の子孫は山田常次郎で、同家の古文書によりますと、藩政時代に二代にわたって肝煎を務め、兎内部落の世話をしていたとのこと。
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