岩手県二戸市石切所村松。古そうな消防屯所の建物が目印です。村松は戦国武士村松氏の本拠地糠部郡二戸のうち。天正19年九戸城を落ちのびた九戸政実の妻子は捕らえられ、蒲生氏郷陣所の当地に引き立てられて、後の森で首を刎ねられたといいます。村松の伊勢久保は福岡明神社の旧地。福岡への遷座は天正19年。また福岡実相寺も以前は当地にあり、村松庵と号したといいます。村松館は旧陸羽街道の南側台地ですが形状は不明。館主は村松氏と伝えます。
Googleでは近く(猫淵川を越えた大坊山)に大坊神社(旧八幡宮)と見えますが、私有地を通らなければならない感じで行き方がわかりませんでした。由緒では社殿(建造物)ごと遷宮したとあり、旧社地(大坊八幡神社跡地)には石祠等が僅かに残っているだけのようなので早々に諦めました。
手水舎。
手水舎裏の石塔群。
「先祖代々有縁無縁三界萬霊供養塔」「南無阿弥陀佛」。
狛犬一対。
狛犬の足下に奉納されている丸い石。
一之鳥居。
石段手前に石灯篭一対(昭和40年旧8月15日)。
石段。
村松八幡宮守札授与所があります。
二之鳥居。
手水石(文久元年辛酉8月15日奉納)。石檀寄進時のもの(明治11年5月)。
石灯篭一対(安政7年旧3月3日)。
狛犬一対(明治33年旧3月15日)。
素敵な狛犬ですが吽形の顔は破損しております。
境内社の駒形大神社(蒼前駒形大明神)。
馬数体や再建時棟札(大正10年2月)などが見えます。
馬頭観世音。
村松八幡宮(旧大坊神社)の御祭神は誉田別命。例祭日は旧8月15日。
創立年代は不詳。かつては八町ばかり離れた大坊山と呼ばれる山に鎮座しており、大坊八幡宮と称していました。九戸政実公の守神であり、庶民にも厚く崇拝されていたそうです。
しかしながら大坊山は参詣するには不自由であったため、天保10年(1839)3月、建造物をそのままに現在地に遷宮。しかしながら遷宮された社殿は、明和年中(1764-1772)南部利雄公が建造・奉納した物であり朽腐。昭和37年10月改築されています。昭和6年3月村社昇格。例祭は旧8月15日、16日。宝物として藤原道長奉納の御神燈がありました。
拝殿内。見えませんが。
拝殿横の御神木。
拝殿横の壁にあった浮世絵の奉納物。
「篠原國幹・尾上菊二郎」と見えます。篠原国幹・尾上菊治郎については有名かと思いますので各々お調べになってください。紀年銘は明治36年8月15日。
幣殿・本殿覆屋。
石祠2基。何かはわからず。
巖鷲山(昭和3年2月10日・講中一同)。岩手山のことです。
十和田山(大正11年旧2月15日)。
猿田彦大神・月讀尊(文化14年)。
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