1
秋田市大町1丁目。秋田市民俗芸能伝承館(ねぶり流し館)の隣です。ねぶり流し館とセットで入館可能です。観覧料は100円!安いです。秋田市立赤れんが郷土館との共通観覧料(250円)もあります。
2
秋田市立赤れんが郷土館(旧秋田銀行本店店舗)から羽州街道を北へ進むと竿燈大通りに出ます。現在は竿燈まつりの主会場であり秋田駅と官庁街をつなぐ大通りですが、元々は他の横道と同じような小路でした。竿燈大通りをわたって、更に北へまっすぐ進むと、左側に紺色の暖簾がかかった町家が見えます。これが旧金子家住宅。
3
平成8年に所有者から秋田市に寄贈され、平成9年に秋田市指定有形文化財に指定。市民が選ぶ都市景観賞受賞(平成17年度)。
4
旧金子家住宅は、江戸時代後期の町家の伝統的な建築様式を残した貴重な建物です。主屋1棟、土蔵1棟から成ります。明治19年の俵屋火事により主屋や米蔵などが焼失しましたが、土蔵は耐え抜き、金子家の守り神として大切に扱われてきました。なお、主屋は明治20年に再建。現在貸出用スペースとなっている座敷部分は明治33年に増築。主屋の屋上には天水甕と呼ばれる防火用の甕があります。
5
金子家は、江戸時代後期に質屋・古着商を営み、明治初期に呉服や太物(綿織物・麻織物)などの卸商を創業し、昭和50年までこの店で商いが営まれていたそうです。建物の中に入ると昭和初期の店先の様子や、幕末に建てられた土蔵などを見学できます。
6
雪国特有のコミセ、店と土蔵を結ぶ細長い土間など城下町の町家の雰囲気があります。
7
7.5
土蔵。
8
土蔵内。2階もあります。
9
台所から見たおえ、中の間、土間通り。
10
おえ-中の間の欄間。
11
よく見たらコウモリでした。中国では蝙蝠の蝠は福と同音で、慶事、幸運のしるしとされ、また、日本では「こうもり」→「こもり」→「子守り」、コウモリの住む家は火事にならない、害虫を食べてくれるなどから縁起が良いとされていたそうです。歴史的背景を考えると、火伏の願いが強そうですね。
12
昭和初期の店の様子。太物、絣(かすり)、足袋、布団地など、多くの商品を扱っていました。商品は、注文に応じて土蔵から店先へ運んでいました。ここでは、品物の札付けや注文品の荷造り発送、帳簿類の整理もしていました。
13
旧金子家住宅平面図。
14
秋田市指定有形文化財旧金子家住宅…『旧金子家住宅は、平成8年、金子榮一氏より秋田市に寄贈され、平成9年には、江戸時代後期の町家の伝統的な建築様式を残した貴重な建造物として、秋田市の有形文化財として指定されてました。創業当時の建物のうち、主屋は明治19年の俵屋火事で焼失し、翌20年頃に再建されましたが、今残る土蔵は幕末に建てられたもので、大火を逃れています。戦前、秋田市内では、火事に備えて主屋の屋根に天水甕を置く商家もあり、昭和10年に来秋したドイツの建築家ブルーノ・タウトは、金子家の天水甕に興味を示し、著書の中で紹介しています。旧金子家住宅は、秋田の伝統文化と商家の歴史を語り継いでいます。』
15
秋田市指定有形文化財旧金子家住宅主屋…『旧金子家住宅は、江戸時代後期の町家の伝統的な建築様式を残した貴重な建造物で、主屋一棟、土蔵一棟からなります。主屋は、玄関から蔵前土間に続く幅1.5mの「通り土間」が江戸時代の商家の特徴を現し、土間に面して各部屋が配置されています。通り土間の上の「使用人部屋」や、台所の上の「女中部屋」など、いかにも商家らしい部屋が設けられています。また、屋根の上には火事に備えた天水甕を置いています。』
16
にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 東北情報へ