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金田一温泉緑風荘五日市氏宅(岩手県二戸市金田一)は、南北朝期以来の旧家を称し、以前の建物は130年ほど前のもので、座敷わらしの古い伝承のあることで知られています(平成21年10月の火災にて亀麿神社以外の建物は全焼。平成28年5月から営業再開)。座敷わらしとは旧家に住み、その家の運命に関係あると信じられている精霊。家に幸いをもたらしたり、火事の前ぶれに現れるともいいます。5-6歳位の赤顔の幼児が白装束をまとい、旧家の奥座敷に午前1-2時頃にかけて出るといわれ、時には子どもたちが遊んでいる中に現れ、その姿は子どもたちには見えますが大人には見えないともいいます。県中央より南では座敷ぼっこ、県北地方では座敷わらしと呼ばれるこの幼童怪談は柳田国男の「遠野物語」以来特に有名になり、心霊学の研究家たちも多く来訪するようになりました。本来は子供を家の守護霊とする信仰があり、それが姿を変えて伝承されたともいいます。
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主に岩手県を中心として報告され、青森県、宮城県など東北地方各県に分布。二戸市では、かつて亡くなったり間引かれた子の供養のため、部屋の一画に子供部屋を作り、菓子や玩具を置いて祀ったという風習が現在でも残されており、座敷童子を家に居つかせ福をもたらせ栄えさせようと、部屋の一画に子供が好む小部屋を作る風習があるそうです。一般的には赤面垂髪の5、6歳くらいの小童ですが、年恰好は住み着く家ごとに異なるともいい、下は3歳程度、上は15歳程度の例もあります。髪はおかっぱ、またはざんぎり頭。性別は男女両方が見られ、男の子は絣か縞の黒っぽい着物を、女の子は赤いちゃんちゃんこや小袖、ときには振袖を着ているといいます。男女2人など複数が家に住み着いていることや、黒い獣のような姿、武士のような姿といった伝承もあります。悪戯好きで、小さな足跡を灰やさらし粉の上に残し、夜中に糸車を回す音を立てるともいわれ、奥座敷で御神楽のような音を立てて遊ぶことがあります。夜になると客人の布団の上にまたがったり枕を返したり、悪戯をして眠らせないようにするといいます。最も特徴的な民間信仰としては、座敷童子がいる家は栄え、座敷童子の去った家は衰退するというもの。こうした面から座敷童子は福の神や、家の盛衰を司る守護霊とされることもあります。その他説は多数ございます。
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緑風荘では座敷わらしの名前は亀麿(かめまろ)と呼ばれており、宿では物の怪としてではなく先祖の守り神(精霊)として同施設内に亀麿神社(わらし神社)を建立して祀っています。南北朝時代に南朝の武将が北朝(足利尊氏)方との戦いに敗れ落武者となり大和国から武蔵国五日市に落ち延びこの地名を苗字としました。しかし、この地は関東の勢力範囲内でそこから更に陸奥国(金田一)に落ち延びます。この時6歳と4歳の男の子がおり、金田一までの旅路で兄の亀麿は病にかかり死去。死の床で「末代まで家を守り続ける」と言って息を引き取ったそうです。この亀麿の霊が奥座敷「槐の間」に棲みつき「家の守り神」となり、時々客人に姿を見せたり悪戯をするようになったと伝えられています。この部屋に泊まり座敷わらしに出会えると驚くほどの幸運に恵まれ、男は出世し、女は玉の輿にのるといいます。
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座敷わらし…『「座敷わらし」は、東北地方の旧家に住んでいるとされる家神で5-6才の子供の姿をしているといわれます。盛岡以南では「座敷ぼっこ」などともいわれています。大きな家の奥座敷にいて、ときどきいたずらもしますが、いる間は家が繁盛し、いなくなると家運が傾く前兆といわれます。柳田国男の「遠野物語」以来有名になりましたが、ここ緑風荘の「座敷わらし」は全国的に特に有名です。平成10年3月二戸市』
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秩父宮妃殿下お手植えの松。
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金田一京助先生歌碑(金田一京助揮毫)。
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「なつかしき故郷の丘の石のおも我が名をきざむとはのあかしに」
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亀麿神社へ。
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緑風荘の中庭にあります。
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手水舎。
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御御籤結び所。
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ノジュール(団塊・コンクリーション)がありました。金田一地区では大型海生ほ乳動物であるパレオパラドキシアやユダクサガメなどの珍しい化石やノジュールなどが多数発見されていることで有名です。
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亀麿神社。由緒については上記。
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一の鳥居。
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二の鳥居。
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本殿と狛犬。
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狛犬一対(平成12年5月16日)。
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台座奉納者名。有名な方なのかな。
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wikipediaによりますと亀麿神社の御神体は水晶。
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座敷わらし「亀麿」を祀ります。
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例大祭は毎年9月28日。
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隣りに稲荷神社。
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狛犬一対。台座は新しいものでした。
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石灯篭一対。
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稲荷神社本殿。
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以上、座敷わらしでした。
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