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二戸市金田一舘。長寿寺八坂神社の裏。上館別名金田一城。城跡は馬淵川左岸の段丘にあり、空堀に仕切られた上館、中館、下館からなり、それぞれ四戸氏、切円氏、金田一氏の居城であったと伝えます。この三郭を総称して金田一城といいましたが、詳細は不明。上館が最も規模が大きく東西100m×南北250m。 
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一戸から九戸の地名のうち、現在のところ四戸については地域が判明していません。昔から「四」は「死」を連想させるために四戸だけは存在しないと言われますが、四戸は存在しており、その場所については判然といないというのが正しいです。一戸から九戸までの地名は糠部郡に敷かれていた「四門九戸」の制に由来します。四門九戸の制とは、糠部郡を東西南北の4つの門と、1から9までの戸(牧場であったとも言われます)に分けたものであり、糠部郡内の主な地域を一戸~九戸に分画し、余った四方の辺地を東門、西門、南門、北門と呼んだと考えられます。寛永11年に糠部郡は、二戸郡、北郡、三戸郡、九戸郡に分割されました。四戸を除いた一戸から九戸は現在でも地名として現存していますが、四戸という地名が消えたことについては、近くに集落がなかったために使われなくなったとの話がありますが詳細はわかっていません。五戸町内には大字豊間内字志戸岸並びに大字浅水という候補地があり、どちらも浅水川沿岸であります。志戸岸「志」がもともと「四」であったとする説がありますが、周辺の丘陵には、山城であったことを推定できる遺構が発見されていません。また、この集落には寺またはその遺構も発見されておらず、根拠が乏しいものと思われます。一方、浅水は「死の辺」から「朝不見」になったという説があります。浅水城跡が八幡宮として現存。古陸羽街道沿いにあり、本三戸城跡(聖寿寺館跡)と五戸城跡(浅水城)の中間。小規模ながら近世まで宿場町でした。中世のかなり早い時期に四戸城と四戸川が同時に浅水と改名された可能性があります。両者の中間の浅水川南岸には野沢城跡が稲荷宮として現存。また、岩手県二戸市北部を二戸郡四戸郷とする説があります。四戸氏の入部(浅水より移転)によってこのように呼ばれるようになったのか、それ以前からであったのかは不明。金田一に四戸城址があり、これは「四戸氏の居城」との意味である可能性が高いものです。結果「南部光行の五男宗清が浅水に配置され、四戸氏と呼ばれるようになり、後に二戸郡北部に移転、その地を四戸郷と呼ぶようになった」とするのが最も合理的であると考えられています。
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永正年間の糠部九箇部馬焼印図に「四ノ部 印大略雀河底印雀并松皮」と見え、当地に牧野が設けられており、焼印は雀と松皮でした。永禄10年頃と推定される7月26日の東政勝書状案に「四戸へ被出御馬候而預候へと申され候ヘハ、七八戸被出御馬候」と見えますが、この四戸は四戸氏を指します。同じく永禄10年頃と推定される10月16日の南部晴政書状に「四戸殿人馬別ニ被立、馬見吉・森之腰へ被到打立、かせき被申候」と見え、四戸氏は永禄年間の南部一族の内紛の際に晴政派に属し、反信直派となり信直派の剣吉館・森腰館の北氏を攻撃しています。奥南旧指録に「四戸氏、光行公の四男孫四郎宗朝四戸の祖なり、家別れ櫛引」と見え、四戸氏は南部光行の四男宗朝を祖とし、櫛引氏は四戸氏の庶流といいます。四戸は現在の名川町上名久井と説(郷内古実見聞記)と、三戸と五戸の中間に位置する五戸町浅水に比定する説があります。現在の八戸市櫛引の櫛引八幡宮は四戸八幡宮の別称とされています。南部支族四戸氏の分流には武田、金田一、中野、糠塚、櫛引などの各氏があったといいます。また、元和7年5月29日の南部利直充行状に「四戸之内嶋森」と見え、この嶋森は南郷村島守にあたります。四戸は三戸と五戸の間にある地域で、現在の名川町・福地村・南郷村と五戸町南部、八戸市西端を含む地域に比定されます。
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四戸城跡『四戸城は上館、中館、下館の三つの曲輪からなっています。南部氏の一族とされる四戸氏の居城でしたが、四戸氏がいつ頃から当地に居住したのかは良くわかっていません。戦国時代末期、城主四戸宗泰の妹は、九戸城主、九戸政実の妻で、また四戸宗泰の妻は九戸政実の叔母でした。四戸氏は、二戸地方で絶大な勢力を持っていた九戸氏とは親しい間柄でありました。しかし、天正19年(1591)の九戸の戦いを前に、四戸宗元(宗泰の嫡子で当時城主)は弟金次郎の流言のため秋田へ逃れ、病死しました。そのため四戸城は九戸方に対する南部信直方の居城となり、九戸の戦いの後、廃城となりました。』
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べこ(牛)石と呼ばれている巨石。恐らく四戸城の遺構の1つなんでしょうが特に説明はありません。
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遠くに見えるあの山の上の木が気になります(笑)
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眺望。
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