
南部町小向古町~南部町小向鱒沢。県道143号線。御札場跡~古町温泉近く。小さな案内看板あり。本三戸八幡宮裏手、小向館跡と馬場館跡の間。

猿辺川から先は徒歩で。

橋から見た猿辺川。


橋を渡って左に進むと鳥居が見えてきます。

聖寿寺館(本三戸城)があった頃のかつての城下町(古町)の隅に位置します。邦内郷村志には本三戸館跡、馬場館跡、小向小四郎旧館跡、八幡宮、三光庵、隅観音堂が記されています。

糠部三十三観音霊場には根城隅ノ観音(12番)もありますが、こちらは古町隅ノ観音。第24番札所。普門山円福寺。御本尊は聖観世音菩薩。

本堂手前の石段。

石灯籠一対。


手水石。

本堂。

扁額。

「隅観世音」。

隅ノ観音像は南部町指定文化財。体の割合に頭部は少し大きく、きつい眼をしていますが、ふくよかな御面相をしている聖観音像。宝冠はなく、宝髻のみ頭上高く結い上げられ、額の白毫はとれて無くなっています。左手は前に出して左膝の上に置いていて、蓮華か何かを持っていたような格好をしていますが、今は何も持っていません。光背も失われています。僅かながら彩色のあとが見られます。像高30cm。

また、順礼札1枚が県有形民俗文化財。所有者は個人です。順礼札は、永正9年(1512)6月に、観光上人(16世紀初期の八葉山天台寺の住僧と推定。)が糠部地方の三十三観音を巡拝した際に奥州南部糠部三十三観音の6番札所円福寺へ納めたものと考えられ、16世紀初期に糠部地域を巡る地域的順礼が行われたことを物語っているとともに、順礼札そのものも500年前の姿をよく残しており貴重なものとなっています。また、隅ノ観音堂は南部氏の拠点である本三戸城(南部町聖寿寺館)の一角にあり、順礼札と本三戸城の年代が重なることから、この城館群の重要な史料となっています。一枚板で作られており、表裏ともに漆塗りで黒く、表面の上部には阿弥陀三尊を示す種子が月輪の中に刻まれます。長さ54.2cm、幅10.6cm。

堂宇内。

達者村百景標柱。

石祠と石灯篭一対。何かはわからず。

十和田山。

石祠。

石祠内には棟札と金精様と思しき石が奉納されていました。

巨木の裏にあった小祠。

祠の後ろ側が壊れており、中には粟嶋様の木像と、布に包まれた大きめの金精様が奉納されていました。


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