
十和田市赤沼沼袋。

沼袋名水公園。



私たちの名水(青森県知事認定・昭和62年2月27日)…『沼袋の名水は神秘と伝説に満ちている。しばらくたたずんでいると尚一層その雰囲気にひきこまれる。当所は明応年間(1495年)より明治初年(1870年)まで修験道の赤沼新山大権現の奥の院で、ちょうど「湧水沼」が神託の「占場」として近隣近在27ヶ村の崇拝信仰の霞霊場であった。現在でも正月になると赤沼住民は元より他村からも参拝する人もみられ、米、お金を入れたおさんごをうって、願をかけ、おさんごが沈むと願事が叶えられるといわれ神秘的な聖地である。また伝えられるところによると赤沼の地名にちなんだいくつかの伝説もまことしやかに今も語りつがれている。その1.十和田湖で南祖坊に負けた八之太郎は矢神で矢を受け、その傷口を沼の水で手当てしたら、その沼の水は血に染まり真っ赤になった。以来「赤沼」と呼ばれている。その2.ある日狩人が沼に行くと、一つがいのおしどりがいたので雄の方を弓矢でうちとって食べてしまった。残った雌は夫恋しさに涙を流しながら毎日村々を探したが見つからず、果ては涙も枯れ、目からは血の涙を流した。やがて血の涙が落ちた村は悪病がはやり、凶作にみまわれた。村人は社をたて「今後一切肉食べぬ」と言った。その3.昔大沼神社の沼に大きな魚が住んでいた。沼から湧出る水が放水路となる所を、主(魚)が游泳していた。それを発見した村人は、その主(魚)を生捕り、焼いて食べてしまった。ところが数分後その村人の顔がはれ出し、眼がみえなくなった。その魚は神様の使いであったから、神に詫び、祈祷したところ、村人の顔面が元通りに治っていたという。このほかに沼袋の湧水群は附近一帯が清澄で豊富な水量に恵まれ、にじますの養魚場も設けられているなど市民に親しまれている。昭和63年3月25日十和田市』

赤沼の跡。


占場へ。

占場。

水百選「沼袋の水」。青森県内で平成の名水百選に選ばれているのは、他に中泊町の湧つぼ(大沢内溜池公園内のわきつぼ散策道)、深浦町の沸壷池の清水(水源は十二湖の沸壷の池・十二湖庵)の3ヶ所です。

沼袋占場湧水。凄い勢いで水が出ています。

公園内の木々には一つひとつ説明看板があります。






散策路らしき道もありました。

大沼神社。



向拝神額。

大沼神社の湧水。こちらも勢いがあります。

ちなみに公園内の少し離れた場所にも鳥居があります。

トイレ前の水(手洗い専用)。ここも湧水でしょうね。

沼袋養魚場が隣接しており、つり堀もあります。

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