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菅江真澄が「太秋という村にはいり、左方に鶴田というところも見えて、危げな橋をわたり、郷坂というおそろしいほどの坂を左にして、ふか沢という、たとえようもないやけ山にわけいった」と記している郷坂沢川方面を少し散策してみました。
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「大秋郷阪岩木山のなかめ」
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「村市邑 太秋のみやまより いはき川のみなかみ あんもんのもろたきより流出る山川を 臨たるのかた」
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写真ではわかりにくいのですが、確かにおそろしいほどの深い峡谷がありました。
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更に奥に進むと郷坂滝という滝があります。あまり知られていませんが、暗門の滝にも負けず劣らずの素晴らしい滝です。なお、滝壺の横には謎の洞窟が見えるのですが、それが何なのかは不明です。気になるー!
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郷坂橋の手前付近からその全景を見ることができますが、残念ながら草木が生い茂っており写真にうまくおさめることができませんでした。写真でもわかる通り、私は2度訪れているんですが…冬前くらいがいいのかな。見えてはいるんですが高所恐怖症のためにあまり前に行けず…どうしても手前の葉にピントが…滝の轟音だけがむなしく響きます。見たい方は「郷坂滝」でネット検索して見てください(笑)
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ちなみに草木が生い茂っていない季節でも、足元はおそろしいほどの深い峡谷になっており大変危険な場所です。おすすめしません。事故が起きても自己責任です。草木を綺麗に刈って、足場と手すりを設置すれば観光スポットにもなりそうな景観なんですけどね。
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「村市山絵図」(弘前図書館蔵)には用水堰の流路や落下する水が描かれ、「津軽一円山沢図」にも郷坂堰の上流に落下する水が描かれています。
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また、郷坂滝にはある伝説があります。大秋の庄屋長七という金持ち(長者)が、小作人の娘を息子の嫁に迎えたが気に入らず、嫁を虐げたそう。嫁は長七家を呪い、その恨みを晴らそうと諏訪宮に詣でて、神のお告げに従い、丑の刻に長者の杉山に登り生卵に縫い針を刺して投げつけます。すると杉山は大音響とともに崩れて長者の家は没落し、そこに大きな陥没ができました。これが郷坂(郷坂滝)となり、今まで大秋川に流れていた沼頭川(郷坂沢川)が岩木川に流れるようになったそう。
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