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山王坊日吉神社は大津市の日枝大社の末社で、朝夕の梵鐘を読経の響きが深山にこだまし参詣者の心身を洗い浄める一大霊場であったと伝承されています。
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まだまだ調査が行なわれている地なので案内版に忠実に紹介します(笑)
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っていうか境内がかなり暗いです…熊でも出そうな雰囲気。
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山王坊川が流れる山間の奥まった谷間に日吉神社が勧請されています。
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この一帯は「山王坊」とも呼ばれ、山林に囲まれた境内地は古来より霊地として地域住民に畏敬の対象とされ、大切に守られてきました。
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「山王」と聞けば、比叡山・延暦寺を思い浮かべ、神仏習合思想のイメージが強いですね。山王権現と呼ばれるのも個性的な山王鳥居も神仏習合を示しています。
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これまで①安藤氏に関する日吉神社の地、②『十三往来』に記載される阿吽寺跡の地、③南部氏によって焼き打ちされた地、といった伝承が語られてきました。
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さらに山王坊一帯からは南北朝~室町時代の五輪塔・宝篋印塔・板碑などの石造物が多く出土しており、「十三千坊」の中心地と考えられてきました。
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昭和57年~平成元年度の調査では、最奥にある丘陵中腹から奥院と考えられる方形配石墓や幣・拝殿跡、大石段(石組階段)が一直線上に配置されて発見されました。
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一方で、平坦地からは南北一列に並ぶ拝殿、渡廊、舞台、中門、瑞垣、本殿跡といった社殿跡(神社跡)として復元可能な磁石建物跡が発見されました。
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平成18~21年の調査では、西側丘陵の山際から、新たに三棟の磁石建物跡が発見されました。そのうちの一棟が南側を正面とする入母屋造か寄棟造で、仏堂などの仏教的色彩の強い建物跡であることが分かりました。
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最大の特徴は、流水(水路)に跨って建てられていることであり、自然の流れを利用した庭園を伴っていた可能性が考えられます。
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山王坊遺跡は十三湊安藤氏の盛衰と一致する14世紀中頃から15世紀中頃(南北朝~室町前期)に繁栄を極めた神仏習合を如実に示す貴重な宗教遺跡です。
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日吉神社復元図。
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仏堂跡復元図。
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NHK大河ドラマ「炎立つ(平成5年放送)」のロケを祈念し、中世の頃、奥州十三湊を拠点に栄華を極めた津軽の豪族日本将軍安藤氏が山王日枝大社(滋賀県大津市)から移入し建立したと伝承される「山王造り京風二重鳥居」を素材として平成5年3月に安藤氏の文化を顕彰するシンボル塔として建立したもの。
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案内版より。
「十三湖北岸、相内集落の北東に位置する。日吉神社が鎮座するこの周辺一帯は古来から霊地・聖域として村民に畏怖されてきました。昭和57年の発掘調査で神社仏閣の礎石跡や十三湊の繁栄と同じくする室町期の遺物が出土しており、安藤(東)氏が勧請した神仏習合の宗教施設と考えられています。」
神社跡(本殿・舞殿・渡殿・拝殿)案内板。
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「この遺跡は神仏混淆の濃厚な神社跡と推定される。本殿は前庭を持って瑞垣を回らし、前方に舞殿・渡殿・仏堂風の拝殿が南北に並ぶ。神事は舞殿、仏事は拝殿で行われ、その西方の建物は本地堂と多目的の講坊であろう。」
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宗教施設跡案内板。
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「この遺跡は大石階の北に展開しており、出土磁石などから推定し南から礼拝施設、東西二個の磁石は鳥居、最北は方形基壇を持つ中心的な建物であり、出土遺物は仏教的であることから、密教に関係する廟所や宝塔などが考えられる。さらに大石階は早くから使用中止となり埋没したと思われる。石階上の推定礼拝場所に現存する磁石と西側の磁石群は、同形大小二棟の並立建物と推定され、前方傾斜面の石階の位置から、後世になっての神社二棟の可能性もある。」
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菅江真澄がこのように記しています。
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「まもなく湯の沢という湯のわきでるところが見えた。その沢の奥に山王坊という寺のあともあった。
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そこに世間に名高い弘智法印がすんでおられ、功をとげられたのち、越後国野積という磯辺の山でさとりすまし、食べていた木の実、草の実をさえ絶って、庵の柱に「墨絵にかきし松風の音」という一首の歌を残して、岩坂というところで亡くなられたが、海雲山西性寺(西生寺)に、いまもその亡骸が生きているようにそのままある。
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弘智法師はこの里で生まれなさったのか、またこの山王坊で学問をなさったのであろうか。かの沢の奥そこに、古い石碑がころがり埋もれていたのを、近い世になって、この里のところどころに持ち運んで建てた…」
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本殿。
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本殿横の山神などの摂末社。
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