水屋は五重塔本尊奉安の記念堂宇。
イメージ 1
平成15年に行われた五重塔への御本尊胎蔵界大日如来奉安の記念堂宇として建立。この御本尊奉安は五重塔が建立された寛文7年以来で、335年目にして2度目の慶事。
イメージ 7
同時に一般公開の御開帳もされ、その間の参拝者は約3万人。御本尊奉安当日である開白法要では、境内は数千人の人で埋め尽くされました。訪れた多くの参拝者より奉納された浄財により水屋が建立されました。
こちらはバロダ龍王。
イメージ 2
龍神は水天の使いであり象徴。水屋の龍神が持つ金の玉には水天の御真言『オン バロダヤ ソワカ』を陽刻。
イメージ 8
水屋は津軽の総ヒバ入母屋造り。台輪上の東西南北四方の中備に鬼を配し天井の梁を支えています。
イメージ 9
鬼が支える格天井には逆梵字の光明真言が薬研彫にて彫刻され、水甕は文久元年に制作されたものを使用。
イメージ 10
四本柱は接ぎ手無しの一尺ものを使用。
イメージ 11
内側の敷石には水甕に向けて蓮華座を陽刻。
イメージ 13
水屋の一角には輪廻塔があり、輪廻転生からの解脱による後生の安楽を願う参拝の場となっています。
イメージ 16
梵字を直接見上げても反転した梵字で読むことができません。しかし龍神よりお水を頂く時、水甕の水面には正規な姿を現した梵字が映り込み、読誦することが出来るよう工夫されているのですね。
イメージ 12
イメージ 14
イメージ 15
龍神の口より出でる水は激しく水面を乱す為、まずは蓮の葉に水を受け水甕に水を静かに落とし込むことにより水面を乱さぬよう考慮されています。
光明真言の天井の梁を支えているのは四体の鬼達『護法四善鬼』です。
喜鬼
イメージ 3
怒鬼
イメージ 4
哀鬼
イメージ 5
楽鬼
イメージ 6
鬼達は元々は邪鬼でした。如来は忿怒の形相を示現し明王に姿を変え、教令に従わせることにより邪鬼達をも迷いの淵から救い出そうと働きかけ、その結果邪鬼達は改心し善鬼として如来の教えを信奉。四体の善鬼達は人の感情を現す『喜怒哀楽』の表情をしており、仏法を護るべく天井の光明真言を渾身の力で支えています。