秋田県大館市出川上沢岱。市指定天然記念物の出川の欅。推定樹齢1000年以上。1本の根から5本の幹に分かれています。樹高約30m、目通り幹周り17.1m、根かぶ周り28.4m、主幹直径約2.5m、樹冠東西約30m・南北約28m。
大き過ぎてヤバイよヤバイよー!!
最も大きかったと思われる1本は残念ながら折れていますが、それでも根元の迫力がヤバイよヤバイよー!!
ちなみに出川は「デガワ」じゃなく「イデガワ」と読みます。
出川の欅(市指定天然記念物・1978年3月13日指定)…『伝承によると、平安時代に植えたものといわれています。樹高1000年を超えるといわれる欅の根元は空洞となっていて、その根元から5本の木が生い茂っています。村の入口に高くそびえ立ち、霊力を持つ木と信じられ、集落の守護木として尊崇されてきました。根元部分にできた多数のコブは乳の形をしていることから信仰の対象となり、産婦が白布で作った袋に白米を入れてコブに供え、家に持ち帰って炊いて食べると母乳が出るようになると信じられています。』
けやきの丘休憩所に貼ってあった『大館市天然記念物「出川の欅」』より…『村の伝承によると、この欅は今から700年以上の昔に小松源七という人物が植えつけたもので、板沢の八幡神社の欅と、板子石の山神社の欅とは兄弟木であるという。この欅についての古記録などは幕末頃まではあったが、その頃おこった大火の際に、それらの古記録も失われてしまったという。この欅は、出川村の入口に高くそびえ立ち、はるかかなたからも遠望され、村の象徴であるとともに、村を守護する霊力を備え持つ霊木であると信じられるようになり、村民の尊崇の対象となってきたものである。大正初年頃、この欅及び土地の所有者の佐藤東吉がこの欅を神として祀り「若木大権現」の尊号を奉り、毎年4月8日村民と共に祭礼を行ってきた。さらに、この欅の根元の部分の周囲に発育している多数の巨大なコブもまた信仰の対象となり、母乳の出ない産婦が白布で作った細長い小袋に白米を入れ、それをコブに供えてお祈りをし、それを持ち帰り飯に炊いて食べると母乳が出るようになると信じられてきた。この欅は、大正初年頃には枝がすこぶる繁茂し、枝の先が地面に届くほどであった。当時の古老の言うには「欅の枝がこのようになるには大変な老木で、たとえば千年くらいも経った木でなければこうはならないものだと聞いている」と言ったという。根元から分かれている5本のうち一番太い木は昭和30年代に幹の中間部にかめ蜂(スズメバチ)が巣を作ったので、その駆除のため火をつけたことから樹勢が弱まり、昭和40年代半ば頃根本から高さ13m位のところで折損してしまった。しかし幹の残部はその後再び樹勢回復の兆候を見せ、根元にあいていた穴も次第に小さく縮まり、また幹のところどころに新しい幼枝も見られるようになってきた。他の4本は樹勢がすこぶる盛んでますます成長繁茂を続けている。この欅は1本の根より5本に分散、一番太い木は直径2.5m、一番の樹高は23m、樹冠は東西南北約27m、根株は東西約5m、南北約8mである。(「大館の歴史」より)』
根元の穴に余裕で入れます。
鉄製の支柱に覆い屋根をかけて保護されています。
穴の中から上を見上げるの図。
スズメバチの巣の中にいるみたいな感じ…入ったことないけど笑
賽銭箱がありました。
若木山大権現(平成元年6月10日・出川部落)。
上部の覆い屋根部分。
どう写せば大きさが伝わるのか試行錯誤。
地面を這うように横にも伸びている根。
そしてその先にも欅が立ち上がっています。
上の方へ行ってみます。
石祠がありました。
唐松様かな。
上からも穴の中を覗けるようになっていました。
菅江真澄の歌碑…『夏草をわけいで河に日はくれぬ水ひとむすびふたむすびして(享和3年(1803年))』
こちらの祠は何かわからず。
出川の欅(大館市指定天然記念物)…『昭和53年3月13日指定。所在地:大館市出川字上沢岱46の1。所有・管理者:出川部落。村の言い伝えによると、この欅は樹齢千年を超え、小松源七という人が植えたもので、板沢八幡神社の欅と板子石山神社の欅と兄弟木であると言われています。大正時代の初め、所有者佐藤東吉が「若木山大権現」という神の名をいただいて以来、部落の守護木として毎年旧暦4月8日に祭礼が行われています。樹肌に無数発育しているコブは、乳の形をしていることから「乳母の欅」ともいわれ、乳が出ない産婦がこのコブをさすって願いをかけると乳が出るようになるという。また近年は、乳がんの予防やいろいろなことを祈願する「霊木」として、人々から広く信仰されています。「欅アラカルト」一、太さ:根かぶ回り日本一。一、幹の回り:17.1m。一、根かぶ回り:28.4m。一、主幹の直径:2.5m。一、樹冠:東西30m・南北28m。一、樹高:25m。一、コブの数:無数(かぞえてみてください)。一、特徴:1.同じ根から5本の欅が立ち上がり、その樹姿は威容、壮観です。2.横に伸びた太い根かぶから欅が立ち上がっているのは、全国的にも全くめずらしく、非常に貴重なものです。3.幹の内部は、地上6mまで空洞で、底のほうは、タタミ8畳の広さがあり、神秘で幽玄さが感じられます。外観、内部ともにこの巨木の生きぬいてきた長い年月とその重みを感じながら、この霊木に願いを込めたらいかがでしょう。平成元年6月10日大館市教育委員会』
コメント