弘前市自由ヶ丘。かつての清水富田になりますかね。
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弘前城の濠の取水地とも言われる十三堤地域。
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近くには寺沢川も流れます。
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この場所にちょっとした森があり…その奥へと進むと…
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神社出現!
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ひっそりと九頭龍神社の鳥居があります。
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最初の鳥居の近くには建築記念碑とネットで保護されている湧水。眼病によく効くそうです。九代藩主寧親の側室の眼病がこの霊泉で平癒したと伝えます。
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献句「笹清水 清く流れる其の水は 行者の垢をそそぐ其の水」正躬一宇 敬白
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九頭龍大権現を刻む石碑によりますと、建立は嘉永三庚戌年(1850)4月吉日で、施主は今泉忠治郎。
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石灯籠一対には嘉永四辛亥。
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文政2年(1819)、宇和野笹清水に九龍権現が出現し、人々が参集しました。これについては次のような言い伝えもあります。親方町に住んでいた紅花商人笹田儀右衛門(江戸時代の秋田の浪人)が台所から現れた蛇を商売の神として「蛇は黄金の神と申す」と言い飼い慣らし、店(現在の青森銀行弘前支店の所)が大繁盛。しかし巨大化し過ぎて来客は気持ち悪がったそうです。儀右衛門は宇和野の森の老松の霊泉の湧く地を見つけ、九頭竜大権現として祀ったそうです(小舘衷三『津軽ふるさと散歩』より)。
その他、清水村郷土誌、大行院由緒書等より…「親方町で紅花商売をして藩の御用出入を許された笹田儀右衛門が、自家にすみついて家運隆盛をもたらした大蛇を霊泉の湧いていた笹清水に産神として祀り、建てたのが九頭龍大権現という。」・「文政元年同権現は大行院の持宮に仰付けられ、翌二年同院が受取った。」※享和3年以降作製と思われる外浜名所双六には、桜林とともに笹清水があり、九頭龍権現の祠がみえます。
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この神はすぐに、弘前藩領内の修験を統括する大行院の支配下となり、御堂が建立されました。数年後には、茂森新町の旧家に屋敷神として分祀されます。「笹清水の冷泉水は眼病に効く」という評判は、現代にも伝わっているとか(小山隆秀『旧弘前城下のイエの神々の年越し』より)。
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青森県史より一部抜粋「弘前市笹清水のカミサマ」…『現在の弘前市自由が丘は、昔は笹清水と呼ばれていた。田の脇に池があり、九頭竜大神が祀られている。昔は笹清水九頭竜大権現といい、近世後期の弘前城下で一時はやった神である(「封内事実苑 寧親公 七」文政二年〈一八一九〉四月一日条、弘前市立図書館蔵)。個人の神社で、祭日は旧暦六月八日だった。五〇年前に父と息子の神職がいて、太鼓をたたいて占いをしていた。「笹清水のカミサマ」と呼ばれていた。また弘前市小沢の近くには、eというカミサマがいて、春になるとムラで呼んで占ってもらうと、よく当たった。信者には、弘前市一番町や中土手町の商店主もいる。』※文政2年に大行院の支配となりました
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御祭神は九頭龍大神。
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水を司る龍神様。
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沢山の竜神の絵馬が奉納されています。
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報恩記念とあります。
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神社の場所から更に山側へ少し上ると、何やら建物が見えます。
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どうやらお寺のようです。大行院の支配下となった際に建立された御堂でしょう。
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御堂の前に何かがあります…石碑!?
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葉を除けてみたら彰徳記念碑とありました。
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馬頭観世音。
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南無妙法蓮華経…九頭龍…そういえば近くにある八大龍王参拝所とも関連しているのでしょうか。たぶん無関係。
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yuki散歩 part4」(伏見稲荷大社弘前市里見教会・八大龍王参拝所)
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wikipediaに次のような記述がありました。
「仏教伝播で中国に伝わった際に八大竜王の和修吉竜王となり九頭一神の龍となった。後に神仏習合され九頭竜は仏教と神道を守る神となる。八大竜王は密教の信仰であり、現世利益を強く求める密教において九頭竜は雨乞いをつかさどる神となった。日本の九頭竜が九頭竜権現と呼ばれる場合の本地仏は弁才天ないし前述の和修吉竜王である。」
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天照皇大神。
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それにしても随分と廃れております。まるで廃墟のよう…既に廃寺なのかな。小舘衷三『津軽ふるさと散歩』には「お堂は近年新しく建てられ、旧堂も修復された」と書いていましたが、1984年に発行された書籍ですからねぇ。
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残念ですがここにはもはや九頭龍はいないのでしょうね…
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否!!
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「九頭龍がいつもおります 此の宮は永遠かけて 栄え奉らん」…お後がよろしいようで。
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