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大館市にあります北鹿ハリストス正教会曲田福音聖堂。
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明治25年(1892)曲田の畠山市之助が私財を投じ、信徒とともに屋敷内に建築した曲田福音聖堂で、設計は東京神田のニコライ堂の工事関係者と伝えられています。
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現存するハリストス正教会の建築において木造平屋建教会では日本最古の建築であり、明治時代の木造建築として非常に貴重な遺構となっています。
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構造は、玄関、啓蒙所、聖所、至聖所の各室が縦に並び、聖所は左右に張り出しがあって平面十字形。
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屋根は寄棟造で左右に突出して切妻を見せ、中央に高く八角錐の屋根をかけ先端に球蓋と十字架をのせています。
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内部は聖障と聖所正面ドアの取手金具座金に「CORBIN US」の陽刻銘があり、アメリカ製。シャンデリアはロシア製で日露戦争当時松山の俘虜収容所内の聖堂にあったもの。
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聖堂内の聖像画(イコン)18点は、我が国初の女性油絵画家(聖像画家)イリナ山下りんの作品で美術史上貴重なものです。これらは他の1点とあわせて計19点が大館市文化財に指定。
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聖堂の建築は本来煉瓦造りか石造りですが、この聖堂は秋田杉をたくみに加工し、聖所の架構法も四方から木製アーチをのばしてドームをかけるなど、貴重な木造ビザンチン様式建造物となっています。平面十字形…面白いですね。
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「貴重で珍しいビサンチン様式の教会が曲田地区に存在する意外性が気を引きつける」との説明もありましたが、確かに周囲の雰囲気とは一線画しているというか、不思議な感じが致します。
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なお、内部見学は事前に電話予約を。
北鹿ハリストス正教会曲田福音聖堂HP
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