本尊は釈迦牟尼仏。国誌によりますと、慶安元年、弘前長勝寺3世月寒雲鶴が当地に曹洞宗寺院がないために開創と伝えます。明暦元年、弘前藩より津軽信英が黒石5000石を分封されると菩提寺にあてられました。3代修英が本堂建立。明和3年の大地震により諸堂は倒壊しましたが、黒石津軽家の庇護を受けて再興。昭和9年建造の本堂や庫裡のほか位牌堂や鐘楼など県下有数の大伽藍を持つも、平成3年11月、火災によって全棟焼失。乙徳兵衛町から牡丹平への移転新築によって再建されました。
イメージ 5
すべて新しいので建物自体には歴史的要素は感じませんが、大変立派な建物で圧巻です。
イメージ 3
黒石の中でも大変歴史のある寺で、文化13年(1816)以降は黒石歴代藩主の法要も行なっています。
イメージ 6
明暦2年、黒石には12程の町が成立し、5つの寺が在りました。その寺院とは、寺院は浄土宗の来迎寺が正保元年(1644)、浄土真宗の感随寺が正保4年(1647)、曹洞宗の保福寺が慶安元年(1648)、妙経寺が承応元年(1652)、地蔵院が承応3年(1654)です。延宝8年の長勝寺並寺院開山世代調、元禄15年の曹洞諸寺院縁起志、享和3年寺社領分限帳によりますと、保福寺は慶長年間の創建とされます。なお、国誌では保福寺は門前小路に記されています。
イメージ 4
大正2年、乙徳兵衛町にあった保福寺。
イメージ 2
すぐ近くには牡丹平配水池がありましたよ。
イメージ 1